【カルトナージュの道具】カッター編 (3) 細密なカットだけじゃない、付け替えて多機能なアートナイフ (ペンタイプナイフ) !: The Tools for Cartonnage – Cutters (3) Art Knife

カルトナージュで揃えておきたいお薦めのカッター3種 (3)アートナイフ(ペンタイプナイフ):細密な曲線カットに最適!数種の替え刃に差し替え可能。
Three Excellent Cutters Recommended for Cartonnage (3) Art Knife 

こんにちは。

本日も、L’ Atelier Gracieux ラトリエ グラシュー のBlogに
ご訪問下さいまして、誠にありがとうございます。

(左から順に:アートナイフ、30度カッター、大型刃)

カルトナージュ制作でのカッティング作業を、
よりスムーズに、より美しく、
機能性に優れたものを、長く使い続けていくために、
どんなカッターを揃えたらよいのか ・・・

私にとって重宝している高性能のカッター3種と、
シーンに合わせた使い分けの解説を交えて、
3回に渡り、ご紹介しております。

本日は、最終回となる
第3回 アートナイフ(ペンタイプナイフ) Art Knife についてです。

Link: 第1回 大型刃 Large Blade Cutter
Link: 第2回 30度カッター 30 Degree Blade Cutter 

(オルファ社リミテッドAKペンタイプナイフ)

Contents

アートナイフ(ペンタイプナイフ) Art Knife について

アートナイフは、ペンシルタイプの細い本体で、
先端に刃先が取り付けられているカッターです。

カルトナージュでは、
前回ご紹介した30度カッターよりも、
さらに細密なデザインの中厚〜薄紙を曲線カットするときに活躍します。

また、シーンに合わせて、先端刃だけをサクッと替えることで
多彩な機能を発揮します!

先端刃の一つ、曲線刃は、カリグラフィー Calligraphyでも、
細くより繊細なカットや、カリグラフィーの修正などで重宝します。

私が愛用しているアートナイフは、
オルファ社のペンタイプナイフ細工用アートナイフです。

1本のホルダーに、数種の付け替え可能な替え刃を
差し込んで使用することができ、様々な作業に対応しています。

Link: Olfa Ltd-09 オルファ社リミテッドAK ペンタイプナイフ左右両用
また、
Link: Olfa 157B オルファ社アートナイフプロ157B左右両用
も同様の使用方法ができます。

ちなみに、U.S.駐在の頃使用していた、X-Actoも優秀です。
付け替え刃の種類も豊富です。

アートナイフの刃は、
大型刃や30度カッターの折る刃式とは異なり、
刃は、折らずに丸ごと付け替えるタイプの刃を使用します。
刃先は、鞘に収めるタイプではないので、
安全上、使用しない時は、必ずキャップをしておきます。

不要となった刃は、刃折り器(ポキ)の中に、
ただポトンと入れて処分します。

重宝している付け替え刃3種について

私は、豊富な種類の付け替え刃の中から、
3種を揃え、目的別に使い分けています。


(左から順に:曲線刃、ホビーのこ替え刃A広刃、アートナイフ替え刃XB10)
□ アートナイフ替え刃
□ ホビーのこ
□ 曲線刃
3種とも、アートナイフ本体のグリップを持ち、
黒いホルダー部分を回転させることにより、
口金が緩まり、刃を取り出すことができます。
次に、新たに使う刃を差し込んだら、溝に合わせ、
口金をしめて、準備完了です。

アートナイフ替え刃 or 直線刃

先端の尖った、標準装備のアートナイフ替え刃とプロ替え刃直線刃があります。
オルファ社アートナイフ替え刃XB10の刃先角度は、32.8度、
カルトナージュやカリグラフィーのエンボス制作で、
細かく込み入ったデザインを切り取る際に便利です。
カットする素材は、ケント紙、アイボリーケント、薄紙などです。
握り方は、ペン持ちの握り方です。
初めに、描いたデザインの線を軽くなぞり、
徐々に深くカットしていきます。
素材を回転させながら、カットしていきます。
切り離すことができるまで、カットします。(引っ張ったりしないように!)
切り離したパーツのカーブを、さらに整えることもあります。

ホビーのこ

少し前置きを ……
カルトナージュが中世フランスで発祥してから長い間は、
木箱に装丁する方法が取られていました。
現代に入り、カルトン・厚紙が登場してからは、
カルトナージュ制作は、基本的にカルトン・厚紙をベースに
装丁されるようになりましたが、
(支柱手前2本)
私は、構造上の耐久性のため、木製の支柱を入れたり、
部分的に丸棒や角棒を使用することもあります。
このように比較的細い木材をカットする必要がある時、
工具箱から大きなノコギリを取り出さずとも、
アートナイフの刃先だけ、サクッと付け替えるだけで、
十分対応可能な「のこ」があります!
クッションが入ったケースに収められています。
先程の説明のように、黒いホルダー部分をひねって緩め、
ホビーのこを装着。
溝にしっかり固定できたことを確認して、
カットする箇所に印をつけます。
初めは、印部分に、軽く筋をつける気持ちで、前後にのこをギコギコ。
さらに奥深く圧力をかけて、前後に動かしながらカットします。
切り離せたら、
切り口がラフな時は、
やすりをかけてスムーズにします。
切り口が整いました。
使用後は、取り外し、先程のケースに保管します。

曲線刃

曲線刃は、押し切りができるタイプで、
やはり細かな作業に適している刃です。
私が使用している曲線刃は、
主に、カリグラフィー Calligraphy のミステイクがあった場合の
修正時に使用しています^^
こちらは、モノグラム Monogramを描いていたときに、
ニブが引っかかり、シェード部分に不自然な突起ができてしまい、
曲線刃で削って修正したときのものです。
曲線刃を、ペン持ちの握り方で、このように垂直に立てて、
修正したい表面を、小さな動きで削っていきます。
削りやすいよう、カードの方向を変えながら。
修正したい箇所が削れたら、砂消しで整え、
その上からシェードを描き足しました。
曲線刃は、直線刃と同じく、エンボスの切り出しもできます。
Sカーブの細い線の切り出しも。
アートナイフを握ってない方の手は、しっかり素材を押さえます。
滑らかなラインを意識して、
綺麗に切り取ることができました。

まとめ

第3回目の今日は、アートナイフと
 
サクッと付け替えられる多機能な替え刃、
 
またその使い方を交えて、
 
解説させて頂きました。
 
 
カルトナージュの制作効率を上げ、
カッティングストレスを軽減し、
より美しい仕上がりのために、
3回のBlogに渡り、ご紹介させて頂きました、
(3) アートナイフ(ペンタイプナイフ)Art Knife
如何だったでしょうか^^
最後までお付き合い下さり、ありがとうございました!

機能性に優れた道具を持ち、使いこなしていくことは、

カルトナージュから得られる喜びを、

存分に受け取っていくことにも繋がります☆

お一人お一人、手の大きさや利き手、使う素材の種類、
しっくりくる感覚の違いなど、きっとおありと思います^^

皆様にとって、此の度のBlogの中から、

一つでもお役に立つことがあれば、

そして、ご自身のスタイルに合ったカッターの種類や

カッティングプロセスを見つけていく手立てとなりましたら、

大変幸いに存じます。

技術が進化し、さらに優れたカッターと出会うことができましたら、

またご紹介させて頂きたいと思っております!

追記:その後、さらに(4)~(6)をBlogにUp致しました。

併せて、ご参考になれば嬉しいです!

(4)大型刃カッターでの厚紙直線カットのプロセス(写真付き解説)

(5)30度カッターでの厚紙曲線カットのプロセス(写真付き解説)

(6)円切りカッターL型を使った厚紙の正円カット(写真付き解説)

此の度も、L’Atelier Gracieux ラトリエ グラシュー に、

ご訪問下さいまして、誠にありがとうございました!

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