「The Festive Monument 祝祭のモニュメント」: 21世紀アート ボーダレス展Monumental 2024 出展作品 II – The Festive Monument

皆様、こんにちは。

本日も、L’Atelier Gracieux ラトリエ グラシュー のBlogに
ご訪問下さいまして、ありがとうございます!

2回に渡り、21世紀アート ボーダレス展 2024 出展作品の詳細につきまして、
ご紹介させて頂いております。

前回の出展作品 I 「The Pair of Urns – 一対のアーン」の記事に続き、
本日は、出展作品 II 「The Festive Monument」についての詳細です。

最後には、昨年の出展作品 「Art de Vivre アール ドゥ ヴィーヴル 暮らしの芸術」と、
同シリーズとして、一緒に飾った様子もupさせて頂きました!
最後までお付き合い頂けましたら幸いです。

Contents

The Festive Monument 祝祭のモニュメント: Cartonnage ・Framing・Calligraphy の技術を結集して

今回のボーダレス展の全体テーマ “Monumental モニュメンタル” をもとに、
カルトナージュ、額装、カリグラフィーの技術を結集し、
” Festive Monument (祝祭のモニュメント)” というテーマで、
こちらの作品を制作しました。

私の中で、モニュメントとは、そこに刻まれた思いや言葉を心に刻み、
時が刻まれても尚、心に残り、今と未来を生きていく礎となるものと考えております。
そんなモニュメントらしいモニュメントを、生み出すことができたら … と。

そして、世界は、戦争や紛争により、また災害や事故、
様々な苦境の状況が続いた今年、
このフェスティブ シーズンに、だれもが心からの喜びと笑顔に満ち、
幸せな時間を過ごすことができますように、
大いなる未来への可能性が開いていく時となりますように、
という平和と希望の深い願いを込めて、
一対のアーンを両脇にたずさえて、この作品を制作しました。

モニュメント本体は、幸福・幸運・繁栄、八方全てから幸運を引き寄せると言われている
八角縁起(Fortune Octagon)を担いで、横長八角形をベースにしました。

前面の扉と左右の窓には、カリグラフィー作品を額装し、
カルトナージュ本体と一体化させています。

八角の本体底面とトレイ底面の短辺は、二山のスキャロップにしました。
Festive Seasonの心弾む様子を表現したかったのと、
アーンの台座が正方形、また本体も直線ラインがきいた作品のため、
柔らかなバランスを取るために。

そう … 私がいつも意識している、
曲線と直線のハーモニーです^^

前面のカリグラフィー作品は、”Majuscule Letters Tree” です。
フローリッシュしたカッパープレート体の大文字を組み合わせ、
ツリーの形にデザインしました。

カリグラフィーを始めた頃から、いつか大文字のツリー作品に
取り組むことができたらと、憧れていたものです。

心がしなやかに自由に舞いながら、
且つ、一本の美しい木を構成する一員であるように、
一文字ずつフローリッシュを考えました。

4つ角に凹型のカーブが入る額装、
イマージュ となるカリグラフィーツリーと白い余白、
サックスブルーとブラックのラインをきかせたビゾー、
ホワイトリネンでパスパルトゥ、…… と
額装のサイズ・幅・バランスにも気を配りました。

Script: Flourished Copperplate

ツリー作品の〆は、まさ先生から一昨年学んだ
Business Penmanship ビジネス ペンマンシップで綴った、
“The Festive Season”。

もっと修練が必要ですが(汗)、
一緒に作品におさめることができたことが、
次へのエネルギーになりました。

Script:Business Penmanship / Business Writing

本体左右側面の額装作品は、同じく昨年から今年にかけて、
まさ先生から教わった Spencerian スペンサリアン体を、書き入れました。
今年の夏、10ヶ月に渡るレッスンを修了した記念に、
絶対に今年の出展作品に入れたかったのです!

左側面には、「Mary Anne Radmacher」 の Festive Season の一文を綴りました。

“May your wall know joy、
may every room hold laughter,
and every window open to great possibility.”
– Mary Ann Radmacher –

Script: Spencerian
Material: Verum & Canson Mi-Teintes

トップに凸型の緩やかなカーブのある額装。
スペンサリアン体のイマージュ は、Verum ヴェラムペーパーで、
その後ろに、グレーのキャンソン・ミタント 紙をあてています。

ブラックで縁取りし、
ネイビーのトワル・ド・ジュイのプリントペーパーでビゾーを。
このトワルは、宮廷画家 Jean-Baptiste Huet ジャン=パティスト・ユエの “ゴネスの気球”です。

作品右側面には、私から皆様へ贈るメッセージの一文を。

Wishing you a festive season filled with full of bright moments & love,
a New Year that’s peaceful & prosperous!
With much gratitude,
L’Atelier Gracieux

背面は、前面の額装デザインをエンボスにして、
ホワイトリネンで包みました。

コーナーとなる短辺4辺は、サックスブルーのモールディングのイメージで、
エンボスをきかせつつ、前後左右のホワイトリネンを挟むアクセントにしました。

本体トップのトレイは、同じく横長八角形で、取り外しが可能となっています。
背面のカーブのデザインにも、少しだけエンボスを入れています。

前面に戻り、中央の回転式扉を開けると、
内奥左右に、7個のフックがついており、
このシーズンを彩るオーナメントを保管したり、
吊り下げておくことができるようになっています。

内側の装丁は、先程の左右の額装と同じ、
Jean-Baptiste Huet ジャン=パティスト・ユエの “ゴネスの気球”です。
開けた時のドキドキワクワク感とリンクして。

トップの八角形のトレイ、本体から外した正面の様子です。

内底は、ベルベット調クロスをオーバルの窓で抜き、
そこからトワルをのぞかせています。

こんな風に、ヤドリギのモチーフを飾ったり、
カリグラフィーのペーパーオーナメントをディスプレイしてもいいですね。

ホワイトのふわふわ Feaux Fur エコファーは、
モニュメントに雪がふんわりと積もっている様子を表現しました。

今回の「The Festive Monument」の作品は、
昨年のBorderless 2023で出展した作品
「Art de Vivre アール ドゥ ヴィーヴル – 暮らしの芸術」と、
同シリーズにして、統一感のある作品を目指しました。

「Art de Vivre」の作品は、冬の「揺らめく光」を心穏やかに眺め、
暮らしの中で、楽しみながら収納することが出来る、
キャンドルのためのメゾン型の箱です。

それぞれが個性と調和で繋がっているような、心和む冬の作品。
互いに街並みの一員となり、互いに高め合えるような、そんなシリーズ作品。

その分、ホワイトリネンとサックスブルーの割合は、どうするのか、
ブラックのラインをどこまで効かせるか、
ネイビーのベルベット感や小さなゴールドの輝き感は、どこまで加えようか、などは、
かなり熟考しました。

私の中のArt de Vivre 、カルトナージュ・額装・カリグラフィーを、
暮らしの中で、さらにどんな風に進化させていくか ……
また次のチャレンジが待っています☆

出展期間中も、その後も、励みとなる数々の嬉しい御言葉や作品に御心寄せ下さり、
感激で一杯でした!
心より厚く感謝申し上げます!

2回に渡りご紹介させて頂きました、Borderless 2024出展作品
「The Festive Monument」
皆様、お付き合い下さいまして、本当にありがとうございました。

生みの苦しみは、変わらずたっぷりありますが ^^
しなやかにそれを受け入れつつ、胆力のある作品創りで、
心潤いうっとりできる作品を、また生み出していけたらと思っています。

その作品たちから、皆様に届く何かがあったら、いいなと思っております。

最後になりますが、
今年も、佳きお付き合いを続けて下さっている生徒様方、
素晴らしい各方面の先生方、お仲間・お友達の皆様、
L’Atelier GracieuxのHP・Blog・Instagramにご訪問下さっている皆様、
本当にありがとうございました。

皆様にとって、2025年も、どうか一層お健やかで、
心豊かなご繁栄の一年となりますようお祈り致しております!

佳い大晦日・新年をお迎え下さいますように!

心より感謝を込めて♡

L’Atelier Gracieux ラトリエ グラシュー
Yoshiko Ikeda



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